医療関係者の皆様へ


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当センターにおける機能訓練の効果

開設以来4年間に入院した脳卒中患者で1月以上訓練した469名の訓練効果をお示しし、センターの診療の一端をご紹介いたします。

早めの訓練開始が効果的、だが慢性期も条件次第で改善(図A)!

図1:訓練開始までの期間のグラフ

食事、トイレなどの身の回り動作(ADL:100点満点)が訓練でどう改善するかをみました。入院したときは発作3ヶ月以内の方が最も高い点数でした(図A左)。3ヶ月位訓練すると、発作3ヶ月以内の方が最も改善しましたが、12ヶ月以上の方でも改善がみられました(図A右)。早めの訓練開始がよいこと、慢性期は改善しないことが多いのですが、条件次第でよくなることがわかりました。

20%の歩行不能者が訓練でらくらく歩けた(図B)!

図2:歩行訓練前、歩行可能28%、歩行不能72%、訓練後、歩行可能46%、歩行不能54%

歩行不能の方が訓練でどう変わるかをみました(上図B)。入院のときには72%の方が歩けませんでしたが、20%が訓練でらくらく歩けるようになりました。残りの50%の方も歩く能力は高まっているのですが、らくらくでないのでカウントしませんでした。

身の回り動作(ADL)要介護者が訓練で20%自立(図C)!

図3:身の回り動作訓練前、自立30%、介助70%、身の回り動作訓練後、自立54%、介助46%

70%の方は入院の時にADL要介護者でした(図C左)。訓練を行ったところ、20%の方が身の回りのことがすべて自分でできる状態(自立)となりました(図C右)。それ以外の方も完全に独り立ちではありませんが、身の回りの動作がよくなっていました。

この結果から示唆されることは、多くの方が改善しますが、すべての方ではないということです。お一人お一人の状態によりますので、不明の点はリハセンのリハ外来へご相談下さい。

引用文献【千田富義:21世紀の高齢者・障害者に対するリハビリテーション:医学医療の立場から.第9回高度先進リハビリテーション医学研究会講演集 第9巻、33-39,2001.】

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