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服薬のポイントQ&Aその3(2012年7月掲載)

今回は副作用についての疑問についてお答えします。

質問7:副作用があって困る。

精神科の薬はよく効くものが多いのですが、様々な副作用があって困ることが多いのも事実です。代表的なものをご紹介します。

質問7の1:手がふるえて困る。

苦情として多いものです。確かに精神科の薬は手が細かくふるえて困る薬が多くあります。代表的なものはパーキンソン症状によるふるえです。これに対しては抗パーキンソン薬というタイプの薬を併用するとよくなる事が多いのですが、今度は抗パーキンソン薬の副作用(のどの渇きなど)が負担になる時もあります。

質問7の2:のどが渇く。

これも多い苦情です。水分が不足していると思って沢山水を飲む人もいますが、ほとんどは口の中のツバの出かたを抑える作用によるものです。体全体が乾いているわけではないので、口の中をしめらすだけで良いことがほとんどです。具体的にはうがいを心がけたり、アメをなめたりすることがお勧めできます。なお、アメはノンシュガーのタイプにすると虫歯を防げると思います。

質問7の3:眠くなる。

これは医師にぜひ報告してほしい項目です。お薬の種類や量を変えてもらえるかもしれません。病気が悪くなるので、変えることが出来ないときでも、のむ時間帯を変えることにより、楽になることがあります。迷ったらまず相談です。

質問7の4:太ってしまう。

まず、強調したいのは、薬そのものにカロリーがあるわけではなく、食欲が増して食べてしまうので太るわけです。これはなかなか対抗手段が無いので難しい問題です。現在、のめば副作用なしに確実にやせることが出来る薬はまだありません。危険な副作用があったり、時にはやせる場合もある程度の薬だったり(副作用あり)する状況です。ダイエットが王道です。ダイエットのコツは一日に2回以上体重を測定し、キチンと記録していくことです。人には誰にも自己反省の力がありますので、自然に気をつけるようになるものです。食べ物は1種類だけをとるのでは無く、多くの食品を少しずつ食べましょう。特に飲み物に注意しましょう。清涼飲料水は驚くほど、砂糖が入っています。必ずカロリー表示を確認してから飲みましょう。最後にぜひ覚えておいてほしい数字をご紹介します。4月から一日に30キロカロリーずつ余計に食べると、12月には1キログラム太ります。(大きめのポテトチップス一袋は軽く500キロカロリー以上あるので一袋ずつ余計に食べると17キログラム位太る計算です。)

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