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秋田県認知症疾患医療センターがオープンしました(2013年10月掲載)
秋田県認知症疾患医療センターが、2013年10月1日からリハセン内にオープンしました。このセンターは、秋田県からリハセンが指定を受けたものです。業務としては、認知症のある本人や家族などからの相談を電話あるいは直接の面談で受ける他、広く認知症に関する情報発信も行っていくところです。リハセンの医療ともリンクしながら、相談に引き続く形での診療、一般診療、かかりつけ医や介護施設から患者の紹介を受けての診療なども可能です。これからの秋田県での認知症問題を考えた時、早期発見、早期治療の考えが大切になってきます。県民の認知症に関する知識を増やしながら早期発見、早期診断ができる体制を充実させる、認知症になってもできるだけ悪化させないようにして、少しでも症状の軽い時期を長く保ち、ご本人の生活をより生きがいのあるものへとしていく必要があります。
残念ながら、認知症は加齢とともに確実に増加する病気であり、現段階では、それを確実に予防する手段はありません。認知症を完全に治してしまう薬もまだありません。しかし、症状の進行を遅らせる薬は色々と利用できるようになりました。それらを利用し、また、生活上のさまざまな工夫をすることにより、認知症にかかってしまった人が少しでも長く、少しでも生きがいの多い人生を送ってもらうようにすることはご本人にとっても、ご苦労なさるご家族にとっても好ましい事でしょう。
このセンターを活用することにより、「あれ、何かおかしいぞ?」と家族が少し疑問を持つレベルから妄想や幻聴が生じて落ち着かなくなり、家族が苦労する精神症状の対応まで専門的な診断、治療が可能になります。
自分が、家族が、認知症にかかるか否かは誰にもわかりません。自分だけは、家族だけは認知症にはならないだろう、誰でもそう思いたいのは当然ですが、願いがかなわなかった時のことも考えておくべきでしょう。現代は、自分が、家族が認知症になったときにも、少しでもよい治療を受け、少しでも充実した人生を送れるように県民みんなが準備しておくべき時代と言えましょう。そのためには、認知症に関して勉強し、ためらわずに積極的に相談していく姿勢を県民みんなが持つ社会にしていくべきだろうと思います。県民皆様のご利用をお待ちしております。