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リハセン『こころのケアチーム』第5班報告 (神経精神科 塚本 佳)

第5班は、12月14日から20日までの期間、活動しました。震災から約2カ月が経過し、幹線道路の復旧作業はかなり進んでおり、危険や渋滞に遭遇することはほとんどありませんでした。

写真:補修の進んでいない道路
いまだ補修の進んでいない道路もみられた
写真:信濃川
信濃川

倒壊した家屋の撤収や復旧作業も進んできておりました。被害の大きい地域では、道路の陥没や通行止め、未だ手付かずの危険家屋などが散見されました。天候にはおおむね恵まれ、心配されていた降雪もありませんでしたが、冷え込みは日々に厳しくなっていると感じられました。

「こころのケア」活動として:大部分のケースが地域の医療機関と繋がりを持つようになっていたこと、12月12日をもって避難所利用者が居なくなったことなどのために、第1班の頃と比較して、相談件数は随分減少してきており、新規の相談は1件のみでした。

また、保健所での妊産婦健診に立ち会う機会がありましたが、幸い皆さんお元気そうで、その嘔での相談はありませんでした。

訪問したケースでは、避難所やガレージでのストレスフルな生活から、ようやく仮設住宅に落ち着いたことにより、ケアの必要性が少なくなってきている方、逆に、落ち着いたことにより、初めて心の問題に目を向けられるようになった方、などがおられました。

特に被害の大きい地域では、被害の甚大さ、地域性、家族構成、合併症などから総合的に判断すると、中長期的な関わりを必要とする方が、今後も発生してくるだろうと予測されました。また、こころのケアに従事している職員の方々の疲労は、隠せない段階に達していると見受けられました。

1週間という短い期間の活勧でしたが、印象的だったことは、大部分の住民は震災からの復興とともに精神的にも立ち直ってきており、思いのほか元気に過ごされているということでした。巡回時には、「ご苦労さま」と明るく声をかけてきて、当時の様子を話すことで、自らも、お互いにも、励ましあっているようでした。

写真:自衛隊
仮設住宅の普及とともに、撤収していく自衛隊員
写真:こころのケアチーム
活動が終了し、ホッとした瞬間

川口町での「こころのケア」活動は第6班をもって終了となりますが、今後は、地元医療機関、行政機関、住民が中心となった、長期的なケア活動、復興に移行しつつあると実感しました。

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